Deep Connected – “ウェアラブル”を飲み込むその次のキーワード?

前回の記事でGoogle Glassのことを取り上げた。サムソンがSmart Watchをリリースし2014年はウェアラブル元年になる、という声も聞こえる。しかし、本当に問いたいのはウェアラブルなデバイスがユーザーにとってのどんな問題や、「困った」を解決するのか?提供したいExperienceはユーザーが本当に共感できるものなのかということ。その焦点がぼやけたプロダクトは打ち上げ花火のように一瞬で消えていくだろう。

一方で少し目線を先に向けると”ポスト・ウェアラブル”がすでに見え隠れする。まずは下の動画を見てほしい。

 

MITメディアラボで研究されているこの”Dynamic Shape Display”と呼ばれるこのシロモノ。手の動きに連動して遠隔地にある直方体の柱が生きているかのように動き出す。気持ち悪い?それともいよいよ「画面越し」の時代が終わる時が来た? その評価はもう少し先になりそうだ。今はまだ積み木のような直方体だが、この「ピクセル」がもっと繊細になった時、一つ一つの直方体にセンサーが仕込まれ、硬い、冷たい、といった擬似感覚を再生できるようになった時、さらに先のウェアラブルなデバイスなんかと交わってくると、「遠くて近い」がもっとリアルなものになるのだろう。

写真・文字・動画の共有によるSNS全盛の時代は、自分達の生活や仕事に深く影響し始めた。そして、今後は「肌感覚」をも共有するDeep Connectedな世界へと向かうのか、ちょっと注目して見ておくのもおもしろい。

 

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ソーシャルがリアルビジネスと融合するということ

先日の投稿が、多くの人々のシェアにシェアが重なって今や1万ビューを越えていた。改めてソーシャルのダイナミックさとスピードに驚いたな~。企業の中にはこうしたソーシャルの力を現場に持ってこようとしているところも結構ある。それはよくあるマーケティングのツールとしてではなく、差別化の道具として使っているという意味で。先日チームの同僚がKLM航空(SFO-AMS) を使ったときの話を聞いてこれは面白いと思った。

そのサービスとは、KLM Meet & Seat

このMeet&Seat、座席の予約をするときになんとFacebookやLinkedInのアカウントと連動させることができるのだ。例えば自分が座る席の近くに、共通の趣味を持った人や同業者、おもしろそうな仕事をしている人等がいれば、となりに座を選択することができる。(もちろんとなりが開いてれば)

路線としてはアムステルダム~ニューヨーク・サンフランシスコ・サンパウロということで、長距離路線ONLY。残念ながら日本路線は今のところありません。長い時間のフライトとなると機内の過ごし方ひとつで疲れ方とか、満足度が大きく変わってくる。その点興味ある人と話せるのであれば、これは飛行機での移動がむしろ大きな楽しみになる。人によってはそこから大きなビジネスチャンスを生み出す人もいるだろうし、新しいネットワークが広がりそう。

もちろんこれはオプションのサービスであり、乗る人が必ずやるものでもない。あくまで興味がある人だけなので、搭乗する人々が面白いと思って1機あたりの利用総数、頻度が増えてこないと、最終的に「いかに空席率を減らすか」というエアラインの命題に対する答えとはならない。チェックイン前48時間前までに絞るんじゃなくて、乗ってからでもできるようにすればいいのにと思う。

最近のエアラインは機内でもワイヤレスが使える一方、座席でヒマをもてあます人もやっぱりいる。スマートフォン等でSNSにログインして、GPSから同じ飛行機に乗っていることがわかるので、そこで便名とチャットOKみたいなステータスが出せれば、その人とコネクト開始、みたいなことがあるとおもしろいと勝手に考えてしまった。(FBではアクティブユーザーが8億人もいるわけだから、ちょっとやってみようかなと思う人もいるはず。)

エアラインビジネスはそれこそユーザーが飛行機の検索するところから始まって、目的地で荷物を受け取るまで一連の機能が連動していないといけないし、満足度はその連動の結果となる。一方、機体が空港に留まってる時間を最小にして、1機あたりお客さんを乗せて飛んでる時間を長くしたほうが良い。「乗せてない時間」のハード的な部分の差別化もそうだけど、「乗せてる時間」のソフト的な差別化にSNSが使われた始めたのは、サービスで提供する「体験」というのが、単にプロバイダーからカスタマーへの一方通行なのではなくて、「カスタマー間でも」という仕組みへ広がっていく発端なんだな。